First.
僕は再び、みちるをベッドに寝かせていた。
衣服を全て取り払った状態で改めて全身を触れ合わせてみると、こうしてみちると身体を重ねることができるのはなんと幸せなことだろうと思う。みちるに、今日何度目かわからなくなったキスをしながら、唇から足先まで可能な限り全ての部分で彼女に触れ、感じる。視線が合うと、はにかんで頬を染めるみちる。お互い、最初よりも随分緊張が解れ、純粋に触れ合うことを楽しめているような気がしていた。
みちるの核部はまだ温かく湿っていた。僕を愛撫する間も、みちるは身体を熱くしながら待っていてくれたのだろうか。そう思ったら、一層愛おしさが込み上げてくる。
みちるに軽い合図を送ってから、僕は再びそこに唇で触れた。みちるの身体がぴくりと震える。僕は彼女の足を自分の肩で支えながら、片手はみちるの手を握ることにした。手探りで指に触れると、みちるが握り返してくれるのがわかった。みちるの反応を確かめながら、僕は丁寧に舌を滑らせる。みちるが小さく喘いだ。
「んっ……ふぁ……ああっ」
正直、僕はみちるにされているとき無我夢中だったから、どこをされたらよかったかなど覚えているわけではなかった。ただ、ある一点を攻められてから、急に僕の中に波が押し寄せたような気がする。みちるも多分、僕の反応を見ながらそこを探していたのだろう。中心部を上から下まで、ゆっくりと丁寧に舐め上げ、何度か探ってみるうちに、みちるの身体が揺れ、声が高くなる場所を見つけた。
「はぁっ……はる、か……んっ、そこっ」
みちる自身がそう言って示してくれた場所を、僕は舌で優しく弄り、時折唇で摘んだり吸ったりしてみた。みちるは声を震わせ僕の手を握る。先ほど上手くいかなかった時と、少し反応が変わった気がする。これはもしかすると。
僕は執拗にその一点を攻めた。みちるの喘ぎと足の震えが細かくなる。みちるにも波が訪れているのだろうか。
繋いでいない方のみちるの手が、僕の髪を掻いた。僕にはそれが、もっと欲しいと求めるサインのように感じる。僕はそれに応えた。
「はるか……はる……、んっ! ああっ!」
直後、みちるは身体を仰け反らせ、強い力で僕の手を握った。僕に触れている足にも震えが走り、強い力が加わっていることを感じる。みちるにも絶頂が訪れたのだと、僕は察した。
僕はしばらくみちるの様子を窺っていた。荒い息遣いが聞こえる。一度ぎゅっと握られた手は、いまは少し力が緩んでいたが、依然として繋がれたままだった。足が時折ぴくんと震えるのが、みちるの余韻を示しているように感じられる。
みちるの呼吸が落ち着いたのを感じて、僕は顔を上げた。紅潮した頬に潤んだ瞳。傍に来てほしいと請う碧い視線。僕は彼女の頬をそっと撫でて、キスを落とす。みちるの腕が僕の首に回され、ぎゅっと身体が密着した。僕はずっとずっと、その温かい身体を抱きしめていた。
「……好きよ、はるか」
随分長いこと、そうやって抱き合ってベッドに沈んでいたら、みちるが耳許でそう囁いた。
「ああ。僕もだ。みちる」
僕はそう答えて、みちるを抱きしめる腕に力を込める。
これが僕たちの最初の夜。幸せで温かい、二人だけの夜。思い描いたとおり、すんなり、とはいかなかったかもしれないけれど、心を通じ合わせ、繋がることができた日。
僕はきっと、今日という日を忘れることはないだろう。
穏やかに上下するみちるの身体をもう一度抱き、僕は甘い夢の中に落ちていった。